自筆証書遺言

自分一人でいつでも作成できる自筆証書遺言

自筆証書遺言

自筆証書遺言の最大の特徴は遺言者が思い立ったときに一人で作成することができるということです。

自筆証書遺言を作成する前に、自筆証書遺言の要点を確認しておいてください。

作成について 遺言者が全て自筆で作成。代筆やワープロは不可。
筆記用具 鉛筆、ボールペン、万年筆、毛筆など。特に規定はない。
用 紙 紙質、サイズ、色等、特に規定はない。
書き方 縦書き、横書きのいずれも可。
数字については漢数字、アラビア数字どちらでも可。
必要記載事項 ・遺言の内容
・遺言書の作成年月日(西暦、和暦はどちらでも可)
・遺言者の氏名
・押印(認印や三文判でも可)

自筆証書遺言の要件

自筆証書遺言を作成するためには、法律で決められた次の3つの要件を押さえておく必要があります。

  • 遺言者がすべて自署する
  • 遺言書を作成した日を記載する
  • 遺言者が署名押印する

このうち、どれか一つでも要件を満たしていなければ、その遺言書は法的に無効となります。

自筆証書遺言の作成手順

自筆証書遺言の作成に決まった手順はないのですが、一般的な流れをご紹介します。

  1. 必要なもの(用紙、ペン、印鑑)を用意する
  2. 相続人の状況や相続財産などを踏まえたうえで遺言内容を考える
  3. 遺言内容を紙に書き出して原案を作成し、内容の確認を行う
  4. 用意した用紙に清書して、作成した日を記入し、署名押印する
  5. 書き終わった遺言書を再度見直して、誤字脱字はないか、要件は満たしているのか最終確認を行う
  6. 遺言書を封筒などに入れて保管する

自筆証書遺言の訂正

自筆証書遺言を訂正(書き間違い、文字の追加や削除)する場合、訂正方法が法律によって厳格に決められています。

  1. 間違った部分を訂正部分が読み取れるように二重線で消し、その近くに正しい文言を記載する
  2. 訂正した部分に訂正印を押す
  3. 欄外の空白部分に「○行目、○字削除、○字加入、署名」を記載する

自筆証書遺言の訂正例

この訂正がきちんとできていないと訂正は無効となり、訂正はなかったものとして扱われます。自筆証書遺言を訂正するのであれば、古い遺言書は破棄して新しく書き直すことをオススメします。

自筆証書遺言作成のポイント

  1. 筆記用具については、鉛筆やシャープペンだと書き換えられたり消されたりするおそれがあるので、ボールペンや万年筆などを使用する。
  2. 用紙については、制限がないのでノートやチラシの裏でもかまわないが、遺言書を書くのであれば便せんなどそれなりの用紙を使用する。
  3. 財産を与えようとする者の名前を書くときは、「妻○○○○(昭和○年○月○日生まれ)」というように誰が見ても特定できるように書くこと(第三者に対しては「○○○○(現住所○○県○○市○○町○○番地○」など)。
  4. 遺産の分け方について記載するときは、「○○銀行○○支店普通口座123456を相続させる」「香川県高松市さぬき町1番地2の土地を相続させる」といったように、できる限り具体的に書くこと。
  5. 日付は「平成○年○月○日」「2008年○月○日」というように、特定できる日付を書くこと。「平成○年○月吉日」というような書き方は不可。
  6. 印鑑は認印でも認められるが、偽造などを防止するためにも実印を使用。
  7. 自筆証書遺言を封筒に入れたときは「遺言書が入っていること」「発見後、ただちに家庭裁判所で検認の手続きを受けること」「検認まで開封せず、開封すれば5万円以下の過料に処せられること」等を封筒に書いておく。

自筆証書遺言の作成例


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自筆証書遺言は遺言者が単独で作成することになるので、誤字脱字や法定要件等の確認も自分で行うことになります。遺言相続支援センターでは自筆証書遺言の確認も行っていますので、いつでもご連絡ください。